先日ワラウカドの公式から2021年度1歳募集馬ラインナップが公開されましたので、今回も東サラ,シルク,バヌーシーに引き続き血統や厩舎に注目しながら募集馬の評価をしていきたいと思います
※総合評価は個人的に出資したいかどうかの評価で能力を示すものではありません あくまで素人の一口メモ書きのようなものなのでご理解した上でご覧ください
アップワードスパイラルの2020
父サトノダイヤモンド×母父Teofiloの牡馬 2/26生まれ 10歳時出産5番仔 パカパカファーム生産
美浦 大竹正博厩舎入厩予定(主な起用騎手:戸崎圭太,田辺裕信,大野拓弥)
母アップワードスパイラルはアメリカ芝短距離G1チェヴァリーパークステークス4着に好走しています
サンデー系×母父Teofiloもわずか9頭しかデビューしていないので新種牡馬サトノダイヤモンドとの相性も未知数で何とも言えないですね
スピードがそこまでなかったサトノダイヤモンドに母父サドラーズウェルズ系ですから国内の時計の早い芝に対応できるかは微妙なところ 適性距離は中距離あたりを想定しています
しかしながら母系には仕上がりが早いダンジグの血が入っていますから半兄のスパイラルノヴァ同様にデビューは早そうです
厩舎は大竹先生 ワラウカドではレナーナでお世話になっている厩舎ですね フレンチカクタス(フィリーズレビュー)やグレーターロンドン(中京記念)といった非社台系で重賞勝ち経験あり 非社台の馬でも積極的に放牧先に足を運んでくれる面倒見が良い先生なので印象は◎ ただそこまで積極的にレースに使う厩舎ではないので出走数にこだわる方とは相性が良くないかもしれません
開業してしばらくは勝ち星がダートに偏っていましたがルージュバックを管理していたころから芝の勝ち星がダートを上回るようになり、今ではすっかり芝特化型の厩舎として定着しています 本馬がスピード不足で芝で頭打ちになる恐れがあるので相性は良いとは言えない
募集総額はスパイラルノヴァの活躍があるので2500万~3000万といったところでしょうか
外ヴェイルドイントリーグの2020
父Churchill×母父Pastoral Pursuitsの牡馬 10歳時出産?
栗東 藤原英昭厩舎入厩予定(主な起用騎手:福永祐一,岩田望来,岡田祥嗣)
母ヴェイルドイントリーグはイギリスの芝短距離GⅢチャートウェルフィリーズステークスで2着に好走しています
ガリレオの後継種牡馬と期待されている本馬の父チャーチル 、父母父に日本でもお馴染みのストームキャット 2歳時でG1を2連勝すると3歳でもその勢いのままイギリス2000ギニー,アイルランド2000ギニーも連勝したガリレオ産駒には珍しい早熟のマイラーです 前向きで仕上がりの早いストームキャットは欧州でも健在ということがよく分かりますね
適性ですが母父のパストラルパーシューツが芝短距離G1ジュライステークスを制していることから距離はおのずと短距離~マイルになるでしょう 目指すは本馬と同じくガリレオとストームキャットを父系に持つショックアクション(新潟2歳ステークス) ただ本馬の母系にはダンジグの血は入っていないのでショックアクションほど早くから活躍は期待しない方がいいですが…(;^ω^)
厩舎は藤原先生 ワラウカドではヴィアルークスがお世話になっている厩舎ですね 先ほどの大竹先生以上に社台の印象が強いですが、非社台系クラブ所属のエポカドーロ(皐月賞)でG1勝ち経験あり ヴィアルークスも春のクラシックには間に合いませんでしたが、それでも常に馬を気にかけてくれているコメントを出してくれているので印象は◎
今年はシャフリヤールでダービーを制するなど芝では国内屈指の実績を誇る厩舎ですが、今年の勝ち星自体が伸び悩んでいるのは気になるところ(芝8勝 ダート8勝)
本馬が日本の高速芝に対応できるかは何とも言えませんが、このような欧州色が強い血統からも多くの大物を輩出してきた厩舎なので一発を狙ってみたい方はぜひ出資してみてほしい
募集額は持込馬なので予想はつきませんがディープインパクト産駒ほどは高くないと見ています 5000万を超えるかどうかのラインといったところでしょうか
外キトゥンズロアの2020
父Frankel×母父Kitten's Joyの牡馬 9歳時出産?初仔
栗東 矢作芳人厩舎入厩予定(主な起用騎手:坂井瑠星(所属),古川奈穂(所属),藤岡祐介)
母キトゥンズロアはアメリカの牝馬限定マイルGⅡゴルディコワステークスで1着、カナダの牝馬限定中距離GⅠE.Pテイラーステークスでも2着に好走しています
2014年から産駒がデビューしモズアスコット(安田記念,フェブラリーステークス)、ソウルスターリング(オークス)、グレナディアガーズ(朝日杯フューチュリティステークス)など日本でも多くの活躍馬を輩出したフランケル
ただし本馬の母父はフランケルと同じくサドラーズウェルズ、そしてロベルトの血をひくキトゥンズジョイ どうしてもサドラーズウェルズ3×4のクロスが国内の高速芝に合うとは思えないんですよね… ただ同時にダンジグ4×4のクロスも持っているので、仕上がりは早いはず 2歳の函館・札幌洋芝での活躍に間に合うことを期待したい…(早生まれか遅生まれか分からないので何とも言えませんがw)
厩舎は矢作先生 ワラウカドではディープインラヴがお世話になっている厩舎ですね こちらも社台のイメージが強いですが、数多くの非社台系クラブから馬を預かっており、バスラットレオン(ニュージーランドトロフィー)で重賞勝ちしています ディープインラヴが屈腱炎,シェノンは厩舎方針が合わずとワラウカドでの実績はありませんが本馬には矢作先生が育て上げたモズアスコットのような活躍を期待したい
藤原先生同様、芝・ダートどの条件でも活躍馬を輩出しており、去年もリーディングトップと絶好調
募集額はヴェイルドイントリーグ同様に持込馬なので何とも言えませんが、母の実績を考えると確実に8000万は越えてくると予想しています
プリンセスプリンセスの2020
父モーリス×母父ディスクリートキャットの牡馬 1/31生まれ 8歳時出産?初仔 パカパカファーム生産
栗東 斉藤崇史厩舎入厩予定(主な起用騎手:団野大成(所属),福永祐一,デムーロ,幸英明,北村友一)
母プリンセスプリンセスはアメリカ牝馬限定ダート短距離GⅢラスシエネガスハンデで3着に好走 おじに根岸ステークスを制したエアハリファがいます
初年度産駒で早くも重賞勝ち馬を3頭も輩出したモーリス 母父ストームバード系は僅か2頭しかデビューしておりませんが2頭ともに芝で勝ち上がっています 相性が良いのかもしれませんね
ただしその2頭とも勝ったレースはどちらも時計の掛かるタフな馬場でしたので本馬も同じような適性になってくるのではないでしょうか
厩舎は斉藤崇先生 ワラウカドではデビューを控えているバクマツがお世話になる厩舎ですね ワラウカドと縁が深いゴドルフィンのサマーセント(マーメイドステークス)で重賞勝ちはあるものの、非社台系クラブはまだデビューもしていないのでしっかり面倒を見てくれるかどうか未知数ですね シルクでも数頭お世話になっていますが出走数はそこまで多くない印象
先ほどの矢作先生や藤原先生には劣るものの、芝の実績は申し分ない厩舎です ただ本馬はダートで走る可能性もあるので芝特化型の厩舎とは相性的にはあまり良くないように見えます
前年のモーリス産駒(ボカイウヴァ,スウィートアンドフローレス)と母の実績はそこまで変わらないですが、モーリスの初年度産駒の成績を見て若干上げてくる可能性もあるので2500万~3000万と予想してみます
ポウリナズラヴの2020
父ハービンジャー×母父Mizzen Mastの牝馬 3/1生まれ 8歳時出産3番仔 パカパカファーム生産
栗東 吉岡辰弥厩舎入厩予定(主な起用騎手:ルメール,松山弘平,坂井瑠星.西村淳也)
母ポウリナズラヴはアメリカ牝馬限定芝マイルGⅡブエナヴィスタステークスを制しています
ハービンジャー×母父グレイソヴリン系は僅か12頭しかデビューしておらずそのほとんどがジャングルポケット(トニービン系)であり、本馬の系統(フォルティノ系)は全く実績を残せていません(産駒が少ないのでこれだけで相性が悪いとは言い切れませんが…)
母系にミズンマスト,シアトルスルーとダートの血が入っていますが、ハービンジャー産駒のダート成績は散々なのでおのずと活躍の場は芝ということになりますね
厩舎は吉岡先生 開業2年目ということだけあってワラウカドでは初登場の厩舎となります 谷川牧場出身ということだけあって初年度の管理馬には非社台系の馬が多かったものの、今年は既に20勝をあげ、さらにはユニオン所属馬のスマッシャーでユニコーンステークスを制するなど絶好調 仕上げなどはまだまだ危なっかしいところはありますが、リーディング常連の先生よりかはしっかり面倒見てもらえるメリットはありますね
前年のハービンジャー産駒(セルフプリザヴェーション)よりかは母の実績は高めなので牝馬でも3000万~4000万くらいはしそうですね ハービンジャーの評価は去年とさほど変わらないので予想以上に価格が跳ね上がることはないでしょう
ボカイウヴァの2020
父モーリス×母父Teofiloの牝馬 3/2生まれ 9歳時出産4番仔 パカパカファーム生産
美浦 林徹厩舎入厩予定(主な起用騎手:津村明秀,内田博幸,丸山元気,伊藤工真)
母ボカイウヴァはフランス牝馬限定芝中距離GⅢフロール賞で2着に好走しています
全兄のヴァルガスやマテウスと同じ血統なので省略
ヴァルガスは藤澤先生に放置されて可哀想なことになりましたが血統通りのパワー型 本馬は牝馬ということで、パワーが牡馬よりもつきづらくなるので馬体を見ないと何とも言えませんね 全兄マテウスと同じように500キロを超える馬体でないことを祈りたい
厩舎は林先生 吉岡先生同様にワラウカドでは初登場 比較的に社台系の管理馬が多いイメージですが、広尾所属馬のクレッシェンドラヴで重賞2勝をあげるなど非社台系の実績も申し分ない 開業4年目で吉岡先生のような派手さはないものの、東京大学医学部卒ということもあって馬のケアはピカイチ ただし出走数はその分慎重になるので気になる方とは相性は合わないかもしれません
価格は今年追加募集されたアップワードスパイラルと同じくらい1500万~2000万あたりでしょうか 兄弟がまだ活躍していないのでそこまで跳ね上がることはないでしょう
出資する馬は?
A⇒申込開始と同時に即出資
B+⇒申込濃厚だけどまずは様子見
B-⇒気になる存在 出資するかは馬体を見てから
C⇒今回は見送り
アップワードスパイラルの2020⇒C
スパイラルノヴァはキズナのストームキャットの前向きさが出たもの サトノダイヤモンドが父に変わってこれを超えてくるとは思えない
現状では様子見ですが馬体を見たら印象が変わるかも…
ヴェイルドイントリーグの2020⇒B+
持込馬ということで国内芝に対応できるかは分かりませんが藤原先生だったら
プロフィール自体が不明なので馬体を含めてみてみないと何とも言えませんが現状は様子見しながら出資予定
キトゥンズロアの2020⇒C
いくら馬体が良くても厩舎が矢作先生だったとしても血統が重すぎるし初仔だし価格もそれなりにしそう
ヴェイルドイントリーグと同じくロフィール自体が不明なので馬体を含めて考えたら印象が変わるかも…
プリンセスプリンセスの2020⇒B-
モーリス×ストームバード系の隠れた相性の良さを信じてみたいが芝特化厩舎がどう影響してくるか…
早生まれということで馬体は良さそう とりあえず見てから出資するかは決めたい
ポウリナズラヴの2020⇒B-
現状のニックス相性はあまりよろしくないですがまだ社台率が低い吉岡先生を信じてみたい
他クラブでハービンジャーが出資できなかった場合は申し込みたい ということでとりあえず様子見
ボカイウヴァの2020⇒B-
先ほども書いた通り、馬体がデカすぎることがあるようなら見送り 林先生は信頼できるんだけどなあ…
というわけで現状の候補はヴェイルドイントリーグの2020,次いでポウリナズラヴの2020といった感じです
今年はリズムオブライトやセルフプリザヴェーションといったクラブでは常連となった繁殖牝馬が軒並み不受胎,持込馬解禁と普段と様子が違うワラウカド…
果たしてこの中から大物が輩出されるのか… 期待したところですね